トイレの水漏れを一発で直した業者に惚れちゃった

結婚生活って3年目が一番危ないんだそうだ。だけどそれ、私も何となくわかる気がする。私たち夫婦もちょうど3年目、今私は恋がしたくてたまらない。そもそもあんなにラブラブな状態で結婚したというのに、ずっと愛し合うと誓ったはずなのに。常夏のハワイ並に熱かった情熱も、今ではすっかり真冬のオホーツク海のようだ。

今朝だってそうだ。トイレの便器内の水が波打っていることに私が気づき、夫に「タンクから水漏れしてるみたいなんだけど」というと、夫はろくに確認もせず、「便器にうんこがこびりつかないようにするための水が出てるんじゃない?」とのたまった。1980年代に建てられたアパートのトイレにそんな機能がついてるわけないのに。そのまま会社に行く夫を見送りながら、昔だったら家でトラブルが起きたら率先して解決しようとしてくれたのになぁ…と何だか寂しい気持ちになった。これで子供でもいればまだ気が紛れるのかもしれないけれど、私夫婦はなかなか子宝に恵まれないから余計にそう思う。

仕方がないので私は自分でタウンページを開き、適当な業者を見つけて電話し、アポイントを取った。あぁ、最近いいことないな…何かいいことないかしら。そんな風に思いながら待っていると、玄関チャイムが鳴った。インターホンには斉藤工似のさわやかなイケメンが映っていて、私がアポイントを取った会社名を名乗った。てっきりがさつなオジサンが来るとばかり思っていた私は、現金なもので少しだけラッキーと思ってしまった。そのイケメンを家に通し、トイレを見てもらうと、「あぁ、これだったらすぐに直りますよ」と言って、本当にものの数分で直してしまったのだ。そして斎藤工似は爽やかな笑顔を残して去ってしまった。

トイレの水漏れを一発で直した業者に、私はすっかり惚れてしまったようだ。再びトイレが壊れてリアル昼顔が起きてしまえばいいのに…3年目の主婦の妄想は止まらない。